はじめまして、東洋大学経営学部2年の泰岡諒治です。
大学では、経営学について学んでおり、特に組織論に興味があります。e-sportsの今後の将来性というのに注目していて、1年の時にゲームをしているときの感情を可視化することでチームビルディングやネットワーキングに活かせるのではないかと考え「2040独立自尊プロジェクト」内で“ゲームの可能性を探ろう”という勉強会を開催しました。2年生の時は勉強会の継続、独立自尊プロジェクトの展示イベントである2040クエストへの出展と並行して、フィジーでソーシャルビジネスコンテストに参加してきました。現在は2040コミュニティでの活動を続けると共に、フィジーでビジネスコンテストを開催する団体にて活動しています。
今回、勉強会、2040コミュニティを通して自分が感じた大切なこと、改めて発見したこと、今の自分につながっていることについて2040学生メンバーの一人としてお届けできたらと思います。
泰岡諒治
東洋大学経営学部2年。e-sportsに興味があり、勉強しながらe-sportsの大会の見学にも行っている。また、sports領域で学んだことが生かせるのではないかと考え、スポーツビジネスのイベント のお手伝いなどしている。2024年4月からは、フィジーでソーシャルビジネスコンテストを開催するための準備のため休学予定。
なぜ2040コミュニティに
私はこの2040コミュニティに2022年10月から参加しています。今でも最初のきっかけは鮮明に覚えています。私は大学に入ってから起業について興味を持ちVenture Café Tokyoというコミュニティによく出入りをしていたのですが、その日もボランティアとしてイベントに参加していたところ,隣にある会議室で2040コミュニティとして最初の、学生がメインのイベントのミーティングをしていました。そこにいた知り合いの方が、学生だし参加していきなよと声をかけてくれたところから気づけば次週のイベントに1つのセッションを任せられ登壇していました。
この出来事は今の自分に大きく近づいた分岐点だと1年越しに感じます。この時、声をかけられなかった、断っていたらと想像すると人生の分岐点は唐突に見えないところで起きているのかもしれないと感じるようになりました。また、自分の興味があるもの以外のものにも触れるというのは大切なことだと思いました。この時期ぐらいから興味のないもの、突然誘われたものなどを直感で判断してみるという工程が自分の意識に追加されたと思います。今でも2040コミュニティメンバーとして活動して、このような記事を書かせていただいているのも幸せなことだと改めて感じます。
2040クエストでの「ゲームの可能性を探る」展示
ここまでは2040コミュニティに入ったきっかけについて書いてきたのですが、本題の勉強会や2040クエストへの展示という部分にも触れていきたいと思います。今思えば懐かしい記憶ですが、高校に進学したときに学校の授業で使うということもあり、学年全員がiPadを渡されました。それまで携帯電話やゲーム機などのほとんどの電子機器を持っていなかった私にとって、それは瞬く間にゲーム機へと変貌しました。そこから少しずつ自分でゲームをしたり、そのゲームをクリアするために動画を見るようになったり、オンラインで人と話しながらゲームをするようになっていきました。この時からゲームをしていると普段自分が関わらない人や職業の人と知り合える楽しさを実感していたと思います。
大学に進学し、経営学部を選択したこともあり起業やベンチャー企業、スタートアップに興味を持ち始め冒頭でも触れたVenture Café Tokyoによく出入りするようになりました。しかし、ここで今まで部活動以外何もしたことなかった私が自分の所属大学と名前をいう以外に相手に話すこともなく、大学生になったばかりということもあり共通のトピックを持つ人も多くはなく、人とつながることの難しさを体感しました。この時に自分は何に興味があるのだろうと考えるようになり、e-sportsの大会を見るのが好きだったこともありとりあえずe-sportsやゲームに自分の興味を絞ることにしました。
この時期に2040コミュニティに入ることになり、この背景と自身の気持ちをいろいろな方に相談したところ、ゲームでネットワーキングをすれば、共通のトピックが生まれると共に人ともっと仲良くなれると感じるようになりました。また、その会話によってビジネスが生まれる可能性もあるのではないかと思いました。しかし、単にゲームをするだけではオフィスでゲームをして楽しんでいる集団になってしまうと思い、何か効果を定量化できるデータや、可視化できるものがないか探していました。
そこで、KGRIの研究者としても参加されている慶應義塾大学理工学部の満倉先生とお話する機会があり、満倉先生が開発している感性アナライザを貸していただけることになりました。この感性アナライザを装着すると、ゲーム中に起きている「興味、好き、ストレス、集中、沈静」という感情をリアルタイムに可視化することができます。場所の提供、やりたいことの言語化、取れたデータの分析を手伝ってもらうなど、コミュニティに参加している多くの方の手助けをいただきました。一人では到底できなかったと感じています。また、この研究が一区切りついたところで,2040クエストに私がやったことの展示を出させていただきました。
当日の印象としては、もちろんいろいろな方に見てもらったこともそうですが、通りがかった中高生から大人まで興味を持ってもらうことができ、たくさんのアドバイス ももらうことができ、貴重な経験をすることができました。多かったアドバイスとしては、他のゲームでの感情の推移や、場面ごとでの感情はどのように作用しているのかがわかるようになるといい、ゲームをいっぱいしてもいい理由がほしいなどがありました。私自身もこの疑問に対してしっかり研究することでまた別の世界が見えるのではないかと感じています。
感性アナライザ装置をつけながらの勉強会の様子
みなとみらいでのポスター展示の様子
最後に
最初はやることがないことで始めた、ゲームとネットワーキングや幸福度との関係についての調査ですが、今もその関係性に興味があり時間や場所があれば引き続き取り組みたいと感じていますが、それ以上に自分が始めたこの勉強会によってさまざまな出会いがあり、別のことにも挑戦したいと感じるようになりました。
このことから、「学生の間は定職もないのだし、いろんなことに挑戦することが重要だ」といろんな方が言うのがわかった気がします。しかし、何から始めればいいか迷っていた過去の自分と、今迷っているかもしれないこの文章を読んでくださっている方に、こう言いたいです。今の自分が興味を持っていることにとりあえず取り組んでみて、常に人が言っていることにアンテナを張ってみるというのが大切だと感じます。今SNSでも情報があるといわれていますが、それは自分の興味がある程度ないと目に留まりません。そうではなく自分の知らない、興味があるかもしれないものを、今自分が興味を持っていることから探ってみても面白いのではないかと感じます。
今、私は2040コミュニティに参加して、2040年問題について、未来について考えることで見える世界は明らかに変わったと感じています。それは今までに述べた心の持ち方の変化だけはなく、将来どうなっていたいかについてもです。様々な問題が2040年には起きてくるといわれていますが、挑戦する心を忘れず、情報にアンテナを張って少しでも日本のため、世界のためになれる人になりたいと考えています。それがゲームやe-sportsであろうがなかろうが、形ではなく中身でやりたいことを追求した先に自分の思い描くものがあれば面白いのではないかと感じます。
最後になりますが、2040独立自尊プロジェクトではたくさんの人にお世話になったうえ、挑戦をさせていただきました。今の自分はこの協力がなければいないと思います。最大限の感謝とともに、この文章を終えたいと思います。